2017年9月30日土曜日

ポジティブ作業評価:マニュアル改訂を行いました!

ポジティブ作業評価(APO-15)マニュアル改定vol.2

先日,第51回日本作業療法学会にてAPO-15における転用可能性の検討について発表してきました.この発表では,APO-15をクライエントに使用することでWell-Beingを促進する作業への関わりの状態を評価するだけでなく,Well-Beingを高める効果的な作業療法実践にも貢献できる可能性を有していることについて触れました.この度,研究が少しずつですが進展しているため,新たな情報を追加するためにマニュアルを改訂しました.よろしければ,APO-15についてご関心を持って頂けると幸いです.


APO-15って何やろ?

1)目的

・Well-Beingに肯定的な影響を与える作業にどのくらい関われているか測定する
Well-Beingに肯定的な影響を与える作業を活用した実践で,評価と介入を直接的につなぐため作業を基盤にした実践(OBP)を促進する


2)対象領域

精神障害領域
身体障害領域
老年期障害領域
大学生(成人)


3)測定結果の判断

以下のカットオフ値を参考に,基準値に満たない対象者は臨床群として判断する.
①精神障害を有したクライエントに使用する場合(43点)②身体・老年期障害を有したクライエントに使用する場合(51点)


4)資料の入手先

資料(評価用紙,マニュアル,データ入力シート)のダウンロードは無料です.
臨床,研究,教育などでご活用ください.微力ですが,APO-15がクライエントの支援に少しでもお役に立てると幸いです.


APO-15のダウンロードは,ここをクリックしてください.


5)研究協力者募集

 APO-15を研究で使用したいとご検討している方,お気軽にお問い合わせください.また,APO-15のさらなる発展に向けて共同研究を行って頂ける方も大募集しております.APO関連における研究の進捗状況はTwitterで発信しています.ご関心を頂ける方は,こちらの方も是非チェックのほどよろしくお願いいたします.



APO研究プロジェクト

代表者:野口 卓也
京極 真
Email:n.takuya19780822@gmail.com
Twitter ID:@Takuya_530822

2017年9月3日日曜日

EAPO臨床有用性

論文掲載の予定

 ポジティブ作業の等化評価(EAPO)の臨床有用性について記した論文が掲載されます.この論文では,精神科デイケアで個別支援していた症例に対し,EAPOを活用しながら関わったことを論じた内容です.具体的には,EAPOの使い方を始め,Well-Beingを促進する作業を基盤にした実践の内容などを記した内容になっています.掲載予定は来年ですが,よろしければ以下の論文をご一読お願いします.

野口卓也,京極真:精神科デイケアにおける幸福を促進する作業への関わりの状態を評価できる等化尺度の臨床有用性.作業療法 37(2): 230-238, 2018.

APO研究プロジェクトチーム
野口卓也,京極真

2017年3月29日水曜日

ポジティブ作業の等化評価(EAPO)本尺度版

APO等化尺度(EAPO)をアップデートしました!

Well-Beingを促進する作業への関わりの程度を測定できるポジティブ作業の等化評価(Equating Assessment of Positive Occupation: EAPO)の本尺度が完成しました.
本尺度開発に向けた研究では,多施設共同研究のもとで精神科デイケアを利用するクライエントだけでなく,入院療養中のクライエントにもご協力を頂きました.
そのため,EAPOは精神科作業療法が対象とする幅広いクライエントに適用することが可能となっています.さらにEAPOは,前回のバージョンよりも測定精度が良好である結果が得られています.是非,精神科作業療法の介入効果を検証する際にはご使用ください.

EAPO本尺度は,左記のリンクから入手して下さい.


APO研究プロジェクトチーム
研究代表者:野口卓也,京極真


2016年10月1日土曜日

APO-15がダウンロードできるようになりました

APO-15をご活用ください!

APO研究プロジェクトでは,多くのクライエントがWell-Beingを高め,その人らしく満たされた生活が再び送れるようになることを目標に尺度開発・介入研究などに取り組んでいます今回,APO-15のご利用をご検討頂いている支援者のために,提供させて頂く運びとなりました.是非,ご関心を頂ける方はご利用ください.


1)使用目的
・クライエントがWell-Beingに肯定的な影響を与える作業にどのくらい関われているか測定する
クライエントへの支援において,Well-Beingに肯定的な影響を与える作業を活用した実践を行う場合,評価と介入を直接的につなぐためOBPを促進する

2)対象領域
精神障害領域
身体障害領域
老年期障害領域
司法

3)測定結果の判断
以下のカットオフ値を参考に,基準値に満たない対象者は臨床群として判断する.
①精神障害を有したクライエントに使用する場合(基準値:43点)
②身体・老年期障害を有したクライエントに使用する場合(基準値:51点)

4)ダウンロード
資料のダウンロードは無料です.臨床,研究,教育などでご活用ください.
APO-15のダウンロードは,ここをクリックしてください.
なお,APO-15のマニュアルが必要な方は開発者のアドレスにお問い合わせください.

5)その他
APO-15の使用方法を詳しく知りたい,臨床研究で使用を検討している,などのご相談がありましたらお気軽にお問い合わせください.共同研究を行って頂ける方も募集しております.どうぞ,よろしくお願いいたします.m(._.)m


APO研究プロジェクト
代表者:野口 卓也
京極 真
連絡先:n.takuya19780822@gmail.com





2016年7月4日月曜日

APO-15転用研究(身体障害,老年期障害)

APO研究プロジェクト

〜第3弾:老年期障害の方々に対する活用に向けて〜


 APO-15は精神障害者版として当初開発されました.APO研究プロジェクトでは,精神科医療の動向を考慮し,老年期障害の方々にも活用できるかを検証していきました.
本研究の結論としては,APO-15が老年期障害の方々にも使用できることが明らかとなっています.またAPOの評価結果によっては,クライエントがAPO-15の項目でWell-Beingを促進するどの作業によく関われているか,あるいは関われていないのか,といった潜在ランク理論を用いた段階評価における傾向についても報告しています.
 現在,学術雑誌PeerJで査読中の論文となりますが,プレプリント版の運びで一般公開されましたので皆さまにもご紹介させて頂きます.
 ご関心のある方は,是非ご一読頂けると幸いです.

下記のタイトルをクリックすると論文を閲覧できます.

2016年4月17日日曜日

APO-15本尺度(プレプリント版)

APO-15本尺度版

 現在,査読中の論文がPeerJのプレプリント版として掲載されました.APO-15が精神障害を有した当事者に広く使用できるかを検証した本尺度開発の研究です.なお結論としては,APO-15が精神科デイケア・グループホーム・作業所などの環境を利用するクライエント,および入院療養中(回復期以降)のクライエントの方々に使用できることが明らかとなりました.
 本研究は多施設共同研究であり,調査にご協力を頂いた対象者数は400名を超えます.多くの当事者にご協力を頂いた研究です.APO-15が一人でも多くの当事者に貢献できるよう,今後も引き続き研究を頑張っていきたいと思います.
 プレプリント版ですが,ご関心のある方は是非ご一読ください.

プレプリント版:

Psychometric properties of the Assessment of Positive Occupation 15 final version in individuals with mental disabilities

2016年4月14日木曜日

ポジティブ作業の等化評価(Type-A,Type-B)

APO研究プロジェクト(第2弾)

Well-Beingを促進する作業への関わりに対する効果判定システム

〜 項目反応理論を用いた効果測定の使用解説 〜

 
 本マニュアルは,APO研究プロジェクトで開発された「ポジティブ作業の等化評価(Equating Assessment of Positive Occupation:EAPO)の使用解説書です.
 EAPOは,項目反応理論を基盤に開発されており,Well-Beingを促進する作業を活用したOT実践の効果測定を準ランダム化比較試験と同等クラスの結果として導出することができます.本尺度の使用方法に関して,何かご質問があれば下記のE-mailまでご連絡ください.
                     
 本マニュアルは,左記のリンクから入手して下さい.


APO研究プロジェクトチーム
研究代表者:野口卓也
共同研究者:京極真