APO-15

ポジティブ作業評価(APO-15)マニュアル改訂 vol.3


研究の進展に伴い、新たな情報を追加したマニュアルを作成しました。
主な改訂ポイントは、APO-15の潜在ランクが精神障害・身体障害・老年期障害といった幅広い対象領域で活用できるようになりました。是非ご活用ください。


APO-15とは

1)目的

  1. Well-Beingに肯定的な影響を与える作業にどのくらい関われているか測定する
  2. Well-Beingを促進するための作業療法実践において、評価と介入を直接的につなぐためスクリーニングツールとして活用できる(作業を根ざした実践を促進する)

2)対象領域

精神障害領域
身体障害領域
老年期障害領域

3)測定結果の判断

①カットオフ値を使用する場合
カットオフ値を参考に,基準値に満たない対象者は臨床群として判断する。
1)精神障害を有したクライエントに使用する場合(43点)
2)身体・老年期障害を有したクライエントに使用する場合(51点)

②潜在ランクを使用する場合
対象者のポジティブ作業への関わりの状態を以下のように判断します。

ランク1:非常に弱い関与群
ランク2:弱い関与群
ランク3:中程度の関与群
ランク4:強い関与群
ランク5:非常に強い関与群

4)資料の入手先

ダウンロード資料(評価用紙,マニュアル,データ入力シート)は全て無料です。
臨床・研究・教育などでご活用ください。

APO-15のダウンロードはここをクリックしてください!



5)文献


APO-15が使用されている研究論文を以下にご紹介します。
以下の内容は、私が把握している限りのものとなります。
その他の内容をご存じな方がいましたら、是非ご一報頂けると幸いです。
  • 萬貴裕,野口卓也:長期入院統合失調症患者に対するポジティブ作業評価を用いた作業療法−事例報告−.作業療法(採択済)2021.11
  • Noguchi T, Kyougoku M, Kawakami T, Nishimoto Y, Kashihara K: Effect of occupational therapy program to promote well-being in people with experiences of mental illness: quasi-experimental study. Occupational Therapy in Mental Health, 1-17, 2021.
  • 野口卓也:ポジティブ作業評価(APO-15)における潜在ランク構造の検討.日本臨床作業療法研究  8: 57-64, 2021.
  • 荒木義大,野口卓也:精神科急性期病棟におけるポジティブ作業に根ざした実践の臨床有用性:不安障害を有する事例を通じた探索的検討.日本臨床作業療法研究 8: 8-14, 2021.
  • Noguchi T, Kyougoku M: Psychometric properties of the Assessment of Positive Occupation 15 final version in individuals with mental illness. Hong Kong Journal of Occupational Therapy 34(1):3-12, 2021.
  • 野口卓也,京極真:ポジティブ作業に根ざした実践の介入に影響を与える要因の検討.作業療法 39(6): 704-714, 2020.
  • 清家庸佑,野口卓也高齢者サロンにおけるポジティブ作業に根ざした実践の臨床有用性:前後比較試験を通じた介入効果の予備的検討.作業療法 39(5): 548-556, 2020.
  • 野口卓也,京極真,西本由香里,森親子,片尾勇人,細川聖司:精神障害を有する人における幸福を促進する作業療法プログラムの効果検証:非ランダム化比較試験.精神医学 62(6): 911-922, 2020.
  • 清家庸佑,京極真,寺岡睦:「作業機能障害の種類に関する スクリーニングツール」と精神障害者の健康状態および主観的状態との関連性の検討.日本臨床作業療法研究 6: 46-51, 2019.
  • 野口卓也,京極真:精神障害者におけるポジティブ作業に根ざした実践のプログラム開発とその適用方法の予備的検討.作業療法 38(1): 54-63, 2019.
  • 片岡信宏,平尾一樹,岩田美幸,狩長弘親,生澤義輔:橈骨遠位端骨折患者における痛みの破局的思考と作業状況の関連性. 日本ハンドセラピィ学会誌  11(1): 41-45, 2018.
  • Noguchi T, Kyougoku M: Transferability of the Assessment of Positive Occupation 15 in elderly people with physical disabilities. PeerJ Preprints, 2016.
  • Noguchi T, Kyougoku M: Psychometric properties of the Assessment of Positive Occupation 15 final version in individuals with mental disabilities. PeerJ Preprints, 2016.
  • 野口卓也,京極真,寺岡睦:Well-Beingを促進する生活活動へのかかわりの評価(Assessment of Positive OccupationAPO)試作版開発. 総合リハビリテーション 44(12): 1097-1106, 2016.


6)研究協力者募集

APO-15を研究で使用したいとご検討している方、お気軽にお問い合わせください。また、APO-15のさらなる発展に向けて共同研究を行って頂ける方も大募集しております。

APO研究の進捗状況はTwitter(ID: Takuya_530822で発信しています。ご関心を頂ける方は、こちらの方も是非チェックのほどよろしくお願いいたします。

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